こんにちは、ここあです。
4月のピークが過ぎ、業務も少々落ち着く時期になりましたね。
本学では前期の学費振込期日が近づいており、学費の振込期日を延期してほしいという学生や保証人様からのお問合せが日々寄せられています。
本学の場合、学費の延納願を提出いただければ2ヶ月間学費の振込期日を延期させることができるのですが、延納願の提出なく学費が未納の場合は除籍という形になります。
延納願には学生及び保証人の自署欄がありますが、子供には家計が苦しいことを知られたくないからと、学生自署欄を空欄で提出することを懇願される保証人もおり、都度心苦しい対応が求められています。
文部科学省が実施している「私立大学等の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査」によると、私立大学(学部)の納付金は次の表のとおりとなっています。
<学生納付金調査結果概要>
区 分 | 入 学 金 | 授 業 料 | 施設設備費 | 入学時合計 | 在学時合計 |
文科系学部 | 225,651 | 815,069 | 148,272 | 1,188,991 | 963,341 |
理科系学部 | 251,029 | 1,136,074 | 179,159 | 1,566,262 | 1,315,233 |
医歯系学部 | 1,076,278 | 2,882,894 | 931,367 | 4,890,539 | 3,814,261 |
その他学部 | 254,836 | 969,074 | 235,702 | 1,459,612 | 1,204,776 |
文系で年間約100万、理系で年間約130万です。医歯系学部に関しては年間約400万円もの大金が必要となります。さらに、授業料平均は年々増額傾向にあり、家計負担は益々重くなる一方です。
日本の大学は入口(入試)こそ厳しいものの、出口(卒業)は安易と言われています。
「学位をお金で買う」などと揶揄されることも。
教育費は聖域化されやすい傾向にあり、教育の質が担保されていないような教育事業にも資金が集まってしまう現状があります。
また、貴重な大学生活の大半を学費を稼ぐためのアルバイトに費やし、何の学びも得ることなく卒業していく学生も一定数存在しています。これは、“学ぶこと”ではなく“大学を卒業すること”が目的になってしまい、目的を果たす(卒業する)ための手段としてアルバイトに時間を割いてしまい、授業が疎かになってしまうという悪循環のパターンです。
もちろん各人がおかれている状況は様々であるため一概には言えません。
しかし、大学を卒業することがだけが目的になってしまっている学生には、大学で学ぶことの意義を伝えることができるよう、日々の学生対応に取り組んでいきたいですね。
それにしても、学費って高い!